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店舗物件を内見する際に確認すべきチェックポイントと注意点

2024年05月01日

不動産会社の紹介やインターネット検索で候補物件を見つけた後に、実際に現地に行き、物件の内部を確認することを「内見(内部見学)」と言います。

なお、最近では、ビデオ通話などを利用した「オンライン内見」も増えています。

そこで今回は、店舗物件を内見する際に確認すべきチェックポイントと注意点について紹介します。

店舗物件の内見の重要性

「オンライン内見」には便利な点もありますが、実際に現地を訪れることで得られる情報は圧倒的に多いです。

VRやAR技術が進化して差は縮まってきていますが、それでも実際に見るのとは違います。

間取りや写真を見て良さそうと思っても、現地に行ってみるとイメージと違うことがあります。

こういったことを見逃して契約や入居をすると、後でトラブルになる可能性があります。これを避けるためにも、現地での内見はとても大切です。

店舗物件内見の事前準備

内見は通常30分ほどで行われるので、事前に確認事項を整理し、必要な準備をしておきましょう。

当日は現地でしっかり記録できるよう、以下の持ち物を準備しておくと便利です。

ノートとペン

間取図に書き込んでも構いませんが、ノートを持参すると便利です。

複数の物件を内見することも多いと思いますので、1冊のノートにまとめると比較や確認モレも防げます。

カメラまたはスマートフォン

写真や動画を撮っておくと、後で記憶が曖昧になっても確認できます。

動画で撮影すると、音声メモも残せて便利です。

方位磁石

日当たりを重視する場合や、逆に避けたい場合は持参しましょう。

スマホのアプリや100円ショップで手に入ります。

メジャー

メジャーは内見の必需品です。

寸法を測って間取り図に書き込んでおくと、内装工事の打ち合わせに役立ちます。

メジャーを置いたまま写真を撮れば、後で確認しやすくなります。

3m以上の長さのものが便利です。

店舗物件の内見時のチェックポイント

店舗物件の内見は、ビジネス成功のための重要な項目です。

以下のポイントに注意しましょう。

  • 周辺環境
  • 外観
  • フロア
  • インフラ設備
  • 厨房設備
  • 施設内のエントランス
  • 施設全体の共有設備
  • 施設全体の日当たり

以下の説明を参考にして、最適な店舗物件を選んでください。

周辺環境

物件を評価する際に重要なのが周辺環境です。

内見当日に周辺をチェックすることで、実際の通行量やターゲットユーザーの動きを把握できます。

特に、最寄り駅からの道のりやアクセスの良さは、周辺を歩いて確認すると分かりやすいです。

また、来店を妨げる「商圏バリア」も確認しましょう。

商圏バリアとは、坂道や線路、渋滞の多い道路などの障害物のことです。

これらは現地を訪れて初めてわかるので、地図と見比べながら確認することが大切です。

周辺環境のチェックは、曜日や時間帯によって通行量や人の動きが変わるので、異なるタイミングで繰り返し調査すると良いでしょう。

外観

建物の外観は、来店客の第一印象に大きな影響を与えます。

外観の傷みや経年劣化がないかを確認しましょう。

建物の築年数や改築歴を調べることで、将来的な改修の必要性も予測できます。

視認性の高さも重要です。

大通り沿いや角地に建物があると、視認性が良くなり、集客効果が高まります。

さらに、近隣施設との調和や、間口の広さ、看板を設置できる場所やサイズもチェックしておきましょう。

外観は店舗のイメージを作る重要な要素ですので、ブランドコンセプトを明確にしておくと、確認作業がスムーズに進みます。

フロア

フロアの内見時には、以下のポイントをしっかり確認しましょう。

  • 通路幅や天井高
  • 柱・梁の位置

これらの要素は、店舗のレイアウトや使い勝手に大きく影響します。

特に、重い什器や備品を使用する業種では、床の耐久性も重要です。

重い設備を置く場合、床がそれに耐えられるかを確認しましょう。

また、フロアの確認で特に重要なのが間取りです。

居抜き物件では、前テナントの設備や内装が残っていることが多いため、現状のレイアウトを基に営業時の客席配置や動線をイメージします。

既存の設備がどの程度使えるか、また必要な改装がどれくらいかかるかを考慮します。

なお、スケルトン物件では、内装が取り除かれているため、フロアの広さや形状を元に設備の設置場所を決めます。

自由度が高い反面、内装工事の費用や時間がかかることを念頭に置きましょう。

インフラ設備

電気、ガス、水道などのインフラ設備の確認は不可欠です。

不足している場合、高額な工事費が発生する可能性があります。

電気・ガス・水道

業態に必要な電気・ガス・水道の供給状況や容量を確認します。

たとえば、レストランでは高い電力容量やガス供給が必要です。

供給が不足している場合、工事費用を含めたコストを考慮する必要があります。

【排水管の状況】

排水管が詰まっていないか、破損していないかを確認します。

これにより、将来的なトラブルを未然に防ぐことができます。

【通信環境】

インターネット接続は現代のビジネスにおいて非常に重要です。

内見時に通信環境を詳細にチェックしましょう。

有線LANは安定した接続が可能ですが、開通工事が必要な場合があります。

プロバイダーの対応地域やオーナーの許可を事前に確認し、工事にかかる期間や費用を把握しておきましょう。

特に、ビル内の物件では、契約種別がファミリータイプになりやすく、オーナーの許可が必要なことがあります。

無線LANは工事不要ですが、エリアによって通信品質が異なります。

実際に速度を測定し、ビジネスに支障がないか確認することが重要です。

厨房設備

飲食業において、厨房設備は事業の中心です。

居抜き物件では、前のテナントが使用していた厨房設備がそのまま残っていることがあります。

これらの設備が正常に動作するか、どれほど老朽化しているかをしっかり確認しましょう。

機器の品名、型番、年式などを記録しておくと、後で買い替えを検討する際に役立ちます。

また、空中階の物件では漏水によるトラブルを避けるために、厨房設備の防水機能も確認してください。

必要に応じて、防水工事を検討しましょう。

さらに、ダクトの種類やサイズ、グリストラップ(下水に生ごみなどが流れるのを防ぐ装置)の有無もチェックすることが重要です。

施設内のエントランス

空中階のテナント物件を選ぶ場合、施設内のエントランスの印象は非常に重要です。

エントランスは来店客が最初に目にする場所なので、雰囲気や照明の明るさ、清潔感を確認しましょう。

エントランスが暗くて汚れていると、来店客の印象が悪くなります。

また、エントランスにあるテナント表示板もチェックしましょう。

各テナントの表記が分かりやすく、視認性が高いかどうかを確認することが大切です。

施設全体の共有設備

商業施設やビルにテナントを構える場合、共有設備の使いやすさも重要です。

共有スペースにはトイレ、エレベーター、階段、駐車場などがあります。

内見時に実際に利用して、使いやすさや清潔さを確認しましょう。

特にトイレやエレベーターは混雑しやすいので、時間帯による混雑具合や利用者の動線もチェックすることをおすすめします。

また、頻繁に荷物の搬出入がある場合は、貨物用エレベーターがあるかどうかも確認しておくと便利です。

施設全体の日当たり

施設の日当たりは、作業環境の快適さやエネルギー効率に影響します。

従業員のモチベーションや健康にも関わるため、日当たりは重要な要素です。

内見の際には、どの方角から日差しが入るかを確認しましょう。

たとえば、東向きなら朝から明るい光が差し込みます。

南向きの店舗は、一日中明るく、特に日中の明るさが必要な飲食店に適しています。

ただし、時間帯や季節によって日当たりは変わるため、複数のタイミングで確認することが必要です。

また、周辺の高層ビルが日差しを遮ることもあるので、これも注意してチェックしましょう。

店舗物件の内見時に確認しておきたい注意点

これまでは建物の周辺環境や外観などのチェックポイントを説明してきましたが、次に以下の点も把握しておく必要があります。

  • 前の店舗がなぜ退去したのか
  • どの範囲で工事が必要か

前の店舗がなぜ退去したのかや、どの範囲で工事が必要かなどは、契約を結ぶ前に確認しておくべき事項です。

これらのポイントについて、以下で詳しく説明します。

前の店舗がなぜ退去したのか

前のテナントがなぜ退去したのかを知ることは重要です。

できる限りオーナーや管理会社に問い合わせて、その理由を聞いてみるのが良いでしょう。

なぜなら、その理由によって今後の契約を考える上での判断材料になるからです。

たとえば、悪臭や騒音などのトラブルがあった場合や、建物が古く耐久性が低い場合には、その物件を選ぶリスクが高いかもしれません。

事前に退去理由を知ることで、トラブルを避けることができます。

どの範囲で工事が必要か

テナント契約後には、内装を整備するための工事が必要ですが、その範囲はケースバイケースです。

施工会社を選定する前に、以下の点を確認しましょう。

  • 誰が工事に責任を負うのか
  • 施工会社はどう選定されるのか
  • 工事費用はどちらが負担するのか
  • 施工後の設備は誰が所有権を持つのか

これらのポイントを明確にしてから、必要な工事や予算を検討してください。

店舗物件は必ず内見してから検討しよう

店舗物件を検討する前に、必ず現地を見てから判断しましょう。

内見では、周辺の環境や建物の外観など、現地ならではの重要な要素を確認できます。

事前に現地情報を詳しく調査することで、後で後悔したり失敗したりするリスクを減らせるでしょう。

理想的な店舗をお探しの場合は、物件探しのプロであるbeberiseにご相談ください。

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